己の心理状態を知ることの重要性【プロスペクト理論】
2016/01/27
トレードにおいて自分の心理の状態を知り、メンタルの管理をすることは重要なポイントになってきます。
FXに限らず、相場の世界に入ってきたトレード初心者の多くは、このメンタル管理が出来ないがゆえに散っていってしまう方が多いです。
教える側(教材売ってる人とか、セミナーの講師とか)も、このメンタルの重要性について語る人が少ないので、それも原因の一つなんじゃないかと思います。
みんな手法ばかりに目が行き過ぎなんじゃない?って思う。
自分の悪しき癖を知ることから始めよう
「無くて七癖」ということわざ?がありますが、人には多かれ少なかれ癖と言うものがあります。
トレードの世界では、この癖とか性格的なものが、如実に結果に反映されます。
トレードスタイル、利食い損切り幅、トレード回数、ロット数などなどどれをとってもその人の個性があわられます。
僕ぐらい経験があると、その人の約定履歴を見れば、その人がどんな傾向の癖があるのかを瞬時に当てることが出来ます。
それくらい性格や癖ってものは、とトレードの結果やトータルの収支に顕著に結あらわれてくるものなんです。
癖があることは決して悪いことばかりではないんですが、トレーダーとしてこの弱肉強食の戦場で戦っていく上で足かせとなるような致命的な癖があるようだと、それは修正をしなくてはいけませんよね。
典型的なよくある悪い癖が、損大利小ってやつです。
利益確定は早い(少ない利益)のに、損切りは遅い(大きなマイナス)っていうパターン。 あくありがちなんだけど、一番やっちゃいけない代表例です。
プロスペクト理論とは?
上にも書いた損小利大っていうのは、ほとんどのトレーダーが経験する道です。
というのも、人間は本来何事も都合の良いように考える生物です。
ましてやお金にまつわることになると尚更のこと。
損は大きく利益は少ない行動原理を、行動経済学や相場心理学的な言葉で「プロスペクト理論」といいます。
プロスペクト理論とは、人間がリスクを伴う意思決定の際に価値の感じ方が異なり、利得よりも損失の方を重大に捉えるという認知心理学の理論のひとつ。
1979年にダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman)とエイモス・トベルスキー(Amos Tversky)によって提唱された。
つまりどういうことかを、①ポジションに利益が出ている状態、②ポジションに損失が出ている状態 この2つの状態のときに、初心者とレーダーがどんな心理状態になるかを以下で説明します。
①ポジションに利益が出ている状態⇒将来的にマイナスに転じる可能性がある⇒怖い⇒少ない利益を確定する
②ポジションに損失が出ている状態⇒将来的にプラスに転じる可能性がある⇒損切りするのはもったいない⇒損切りしない
①で取った行動が利小を招きます。
②のケースでは、「とりあえず損切り」しないと決断した時点ではマイナスが確定していませんが、後に損失が大きくなっていき、これ以上耐えられないところでロスカットとなるので、これが損大を招きます。
この両方が合わさって損大利小という結果を自ら招いてしまう訳です。
逆のことをやればいい
勘のいい人はお気づきかもしれませんが、利小損大が負けトレーダーの典型例なら、逆のことをやれば当然勝てるわけです。
つまりは損小利大です。損は傷が浅いうちに確定し、利益は引き伸ばす。
事実、長い期間継続して勝ち続けているトレーダーは例外なくこの損小利大のルールに沿って取引をしています。
損大利小を繰り返しているうちは勝てるようにはなれません。
損大利小が癖になりつつなる人は、早めに修正するように取り組んでみましょう。
この癖は染み付くと取り払うのが難しくなります。
ぶっちゃけ言ってしまうと、損小利大に慣れてくると、今度はそれが癖になって自然に出来るようになります。
癖を矯正するのは違和感があるので陣理的には苦痛ですが、それも最初のうちだけです。